出典 内閣府
那覇空港第2滑走路増設計画概要
滑走路長さ | 2,700m(第1滑走路は3,000m) |
滑走路幅 | 60m(第1滑走路は45m) |
埋め立て面積 | 160ha(現空港面積330ha) |
第1滑走路との間隔 | 1,310m(オープンパラレル) |
発着回数 | 年間5万回増加(13.5万回 ⇒ 18.5万回) |
工事着工 | 2014年1月 (平成26年) |
供用開始 | 2020年3月26日(令和2年) |
総事業費 | 1,993億円(2,074億円という情報もある) |
沖縄県の那覇空港第2滑走路が2020年3月26日に供用を開始した。
第2滑走路の規模は「2,700m×60m」で、現在の滑走路の1,310m沖合の海を埋め立て建設された。
那覇空港は「3,000m×45m」の滑走路1本で運用していたが、年間利用者数は2,138万人(2018年)と全国6位となっている。
また。航空自衛隊と滑走路を供用しており、繁忙期には旅客機の離陸待ちが常態化していた。
第2滑走路増設により発着回数は現在の年間13.5万回から18.5万回に増加する予定だったが、飛行経路を分離することで年間24万回まで増加することになった。
2020年3月26日以降の運用方法
- 第2滑走路(増設)は着陸専用
- 第1滑走路(現行)は離陸専用
着陸機は原則第2滑走路に着陸し、第1滑走路を横断して空港ターミナルに向かう。離陸機は従来からある第1滑走路(空港ターミナルに近い)から離陸する。
2019年4月撮影
那覇空港の新管制塔は2020年1月15日から運用を開始した。第1滑走路と第2滑走路の間に建設されており、高さは88mで羽田空港の管制塔(高さ115.7m)に次いで国内2番目の高さとなる。
2019年4月撮影
2019年4月(第2滑走路北端の様子)
写真手前が現在の滑走路で、写真の奥が「第2滑走路(建設中)」
2019年4月(第2滑走路の南端)
第2滑走路増設工事は全6工区
出典 内閣府
那覇空港第2滑走路計画は全6工区に分かれる。
- 滑走路部分は左から「1工区、2工区、3工区、4工区」
- 既存空港との接続部が「5工区、6工区」
第2滑走路ができても発着回数は1.17倍?
那覇空港第2滑走路できても… 発着数わずか1・17倍 米軍機経路など障壁に
2017年7月2日琉球新報より引用
記事によると、第二滑走路が完成しても年間発着回数は18.5万回にしかならない。これは2015年の実績15.7万回と比較して1.17倍にしかならない。
第2滑走路の計画段階(2013年頃)の発着回数は年間13.5万回だったのでそれと比較すると18.5万回は1.37倍となる。
第2滑走路の増設効果が低い理由
- 那覇空港北側に米軍嘉手納基地への空路が設定されており、民間機は飛行制限がある。
- 旅客ターミナルから第2滑走路に行くのに第1滑走路を横断する必要がありる。
- 自衛隊機の発着がある。
今後の構想
- 新ターミナルビル建設構想
第2滑走路の増設効果を高めるため、旅客ターミナルビルを第1滑走路と第2滑走路との間に新設する案が浮上している。
しかし、2019年3月に国内線ターミナルと国際線ターミナルの連結ターミナルが開業したばかりで、10年以上先の構想かもしれない。