国土交通省の航空写真に当ブログで「E滑走路予想図」を合成
羽田空港の5本目の滑走路建設に向けて動き出した
2020年の東京オリンピックなど羽田空港の国際線需要は高い。そこで2030年代の運用開始を目標に羽田空港に5本目の滑走路(E滑走路 3,000m)を建設する動きがある。
C滑走路の沖合に平行して5本目の滑走路を作る案が有力
現在、羽田空港には4本の滑走路があるが、C滑走路(3,360m)に平行する形で沖合に5本目となる「E滑走路」を建設する案が有力となっている。
この「E滑走路案」には「セミオープン案」と「オープンパラレル案」の2つがある。
セミオープンパラレル案 | 現行のC滑走路の沖合760mに3,000m滑走路を建設する計画で、東京湾の航路の干渉が少なく、最有力。 |
オープンパラレル案 | 現行のC滑走路の沖合1,310mに3,000m滑走路を建設する計画で、処理能力が最大となるが、東京湾の航路との干渉が大きくなるという問題がある。 |
現在のところ、現行のC滑走路から760mの間隔とする「セミオープンパラレル案」が最有力となっている。
羽田空港、成田空港の現在の発着回数
空港名 | 発着回数 | 国際線 | 国内線 | |
羽田空港 | 447,000回 | 90,000回 | 357,000回 | |
国際線(昼) | 国際線(深夜早朝) | |||
60,000回 | 30,000回 |
現在、羽田空港の発着回数は年間44万7000回で、成田空港の年間30万回と合わせて首都圏の2空港で年間74万7000回となっている。
東京都心ルート2020年運用開始
従来、羽田空港へは都心を通過しないルートが設定されていたが、2020年3月から都心ルートを利用することで国際線を年間3万9000回増加させた。
空港名 | 発着回数 | 国際線 | 国内線 | |
羽田空港 | 448,600回 | 129,000回 | 357,000回 | |
国際線(昼) | 国際線(深夜早朝) | |||
99,000回 | 30,000回 |
羽田空港5本目のE滑走路増設の効果
羽田空港に5本目となるE滑走路を建設することで最大年間13万回の発着回数の増加が見込まれる。
したがって、都心ルート解禁の場合、羽田空港全体で61万6000回(国際線25万9000回)となる。また都心ルートを使用しない場合でも羽田空港全体で57万7000回(国際線22万回)となる。
羽田空港と他空港との比較
空港利用者数世界ランキング(2013年)
順位 | 空港名(国名) | 利用者数(国際線+国内線の合計) |
1 | アトランタ空港(アメリカ) | 9,443万人 |
2 | 北京空港(中国) | 8,371万人 |
3 | ヒースロー空港(イギリス) | 7,236万人 |
4 | 羽田空港(日本) | 6,890万人 |
5 | シガゴ・オヘア空港(アメリカ) | 6,677万人 |
6 | ロサンゼルス空港(アメリカ) | 6,666万人 |
7 | ドバイ空港(アラブ首長国連邦) | 6,643万人 |
8 | パリ・シャルル・ドゴール空港(フランス) | 6,205万人 |
9 | ダラス・フォートワース空港(アメリカ) | 6,047万人 |
10 | ジャカルタ空港(インドネシア) | 6,013万人 |
11 | 香港国際空港(中国) | 5,958万人 |
12 | フランクフルト空港(ドイツ) | 5,803万人 |
13 | チャンギ国際空港(シンガポール) | 5,372万人 |
14 | アムステルダム空港(オランダ) | 5,257万人 |
15 | デンバー空港(アメリカ) | 5,255万人 |