ホテルで宿泊客に部屋を割り当てることを業界用語で「アサイン」という。
まず、大規模ホテルの場合、前日に大まかに「プレアサイン」をする。団体客などの部屋をあらかじめ決定しておくためだ。
個人客は宿泊日当日、チェックインのときにフロント係が決定することが多い。
では、どうすれば「眺望のい部屋」「高層階」に「アサイン」されるのか?
同じタイプの部屋を予約しても、飛行機とセットツアーは、宿泊単価が低く、低層階になることが多い。
一方、ホテルの会員で公式サイトで予約すると宿泊料金はツアーよりも高く、高層階にアサインされることが多い。
大規模ホテルの場合、エレベータ―から部屋が遠いと不便なので敬遠される。
しかし、エレベーターの隣は、人が混雑して落ち着かない。
これは客の好みによるので「エレベーターから遠いか近い」かは希望が通りやすい。したがって、チェックイン時にフロント担当者に「好み・希望」を伝えるといい。
連泊客は頻繁にエレベータ―に乗るのでエレベーターに近い部屋にアサインされることが多い。
ホテルによってはチェックイン時間の早い順番に、エレベータ―から遠い部屋からアサインするところもある。
チェックインの時間が早いと部屋の掃除ができていない場合があるので部屋の選択肢が少なくなる。
また「いい客」はレイトチェックアウトする場合が多いので、早すぎると「いい部屋」は空いていないことが多い。
逆に、遅過ぎると、「いい部屋」が空いていない場合もある。ただ、時々、予約したタイプの部屋が満室で、無料アップグレードしてくれる場合もある。
結局、チェックイン可能時間の1~2時間後に行くと部屋の清掃も終わって選択肢が多くなると思われる。
ホテルとしても「高級」イメージをつけたいので、「高級予約サイト」を利用した方が、「いい部屋」になることがある。
ホテルは宿泊予約サイト経由の予約の場合約6%の手数料を宿泊予約サイトに支払う。
例えばホテル側が宿泊予約サイトに支払う月額手数料が合計10万円の場合、利用者が旅行サイトのポイント1万円分を利用すると、ホテル側が宿泊予約サイトに支払う手数料10万円からポイント分1万円を引きて9万円を支払う。
ホテル側としては、宿泊予約サイトのポイントを使われると現金収入が減るのであまりいいことではない。しかし、宿泊予約サイトで高額のポイントを獲得している客は、頻繁に旅行するので、ホテル側としては取り込みたい客と言うこともできる。
結局、ホテルの対応は、どっちもありえる。
しかし、実際に「10泊利用すれば1泊分無料」となるサイトで10泊し、無料で宿泊したことがあるが、あまり「いい部屋」にはアサインされなかった。
ちなみに、「10泊利用すれば1泊無料」とは、10泊の平均料金が1万円なら、1万円分の宿泊料が無料となる。
結局、ホテルの会員になるのが、一番確実に「いい部屋」にアサインされる方法だろう。
もし、フロントで無料の会員入会を勧められたら入会した方がいい。それは、フロント係の成績になるだろうから「いい部屋」をアサインしてくれる可能性があるからだ。