カナダの航空機メーカー「ボンバルディア」が経営不振
ボンバルディア(カナダ)は新型航空機「Cシリーズ」の開発販売が不調で経営的不振に陥っている。
「Cシリーズ」は座席数160座席の小型航空機で、ボーイング737型機やエアバスA320型機と競合しており、販売が伸び悩んでいる。
カナダのケベック州が10億ドル(1,150億円)の救済案を模索している
カナダのケベック州は、州内の工場維持を条件にボンバルディアに対して10億ドル(1,150億円)規模の救済案を模索している。
しかし、ボンバルディアのライバルメーカー「エンブラエル社」があるブラジル政府との貿易紛争に発展する可能性がある。
MRJの行方は?
MRJは2015年に初飛行を成功させ、2016年2月にはアメリカの航空機リース会社「エアロリース」から20機(確定10機、オプション10機)を受注している。
これでMRJの受注は427機(確定233機、オプション170機、購入権24機)となる。
航空会社 | 受注機数 | 確定 | オプション 購入権 | |
ANA | 25 | 15 | 10 | |
トランスステイツ(米国) | 100 | 50 | 50 | |
スカイウエスト(米国) | 200 | 100 | 100 | |
イースタン航空(米国) | 40 | 20 | 20 | |
マンダレー航空(ミャンマー) | 10 | 6 | 4 | |
JAL | 32 | 32 | ||
エアロリース(米国) | 20 | 10 | 10 | |
合計 | 427 | 233 | 174 | 20 |
ボンバルディアの海外工場の閉鎖相次ぐ
ボンバルディアは鉄道部門も持つが、オーストラリアの鉄道車両工場を閉鎖する方針。また、イギリス北アイルランドの航空機部品製造工場(ベルファスト)の従業員の1000人(工場全体の5分の1)削減を決定した。
ボンバルディアとは?
カナダの航空機、鉄道車両メーカー。航空機ではCRJシリース(座席数70~90座席)を製造している。
ANAはボンバルディアのプロペラ機「DHC8-Q400」を採用、JALもボンバルディアCRJ200型機と「DHC8-Q400」などの「DHC8シリーズ」を採用している。
エアカナダはボンバルディア「Cシリース」を75機発注した。