出典 国土交通省の画像を当ブログで加工
中部国際空港会社は、新にLCC(格安航空会社)向け新ターミナル「第2ターミナル」を2019年9月20日に供用開始した。
なお、「第2ターミル」オープン後、現ターミナルビルは「第1ターミナル」となる。
LCC(格安航空)向け第2ターミナルの総事業費は約100億円~200億円で、現ターミナルビルの南側にLCCターミナルビルと駐機場を新設する。
2017年度に設計に着手し、2018年5月に本格的工事開始、2019年9月20日開業。
スポンサーリンク
セントレア LCCターミナルの規模
- 年間利用者数 450万人(国際線300万人、国内線150万人)
- 延床面積 4万5000平米
- 構造 2階建て2棟(チェックイン棟+サテライト棟)
- スポット数 合計10スポット
- 供用時期 2019年9月20日
LCCターミナルビル前にも駐車場が設置され、自家用車で直接、LCCターミナルビルまで行ける構造になる。
関空・成田LCCターミナルとの比較
セントレア(計画) | 関空T2 | 関空T2(増築) | 成田T3 | |
面積 | 4万5000平米 | 3万平米 | 3万6000平米 | 6万6000平米 |
利用者数 | 450万人 | 400万人 | 400万人 | 750万人 |
事業費 | 100億円~200億円 | 85億円 | 130億円 | 200億円 |
完成 | 2019年9月 | 2012年10月 | 2017年1月 | 2015年4月 |
LCCターミナルの構造と動線
- 出国(チェックイン棟1階)→コンコース棟2階(出発ゲート)
- 入国(コンコース棟1階)→チェクイン棟2階(到着ロビー)
エプロンルーフを採用予定。
出典 国土交通省
自走式スポットを採用し、LCCのコスト削減要望に応える。
さらに、将来的に6スポット増設可能な設計となっている。(当ブログ分析)
エアアジア・ジャパン、中部空港就航予定
エアアジア・ジャパンは2016年4月に中部空港に就航する計画を発表した。当初はエアバスA320型機2機で、その後年間5機ずつ増加させ就航から3年後(2019年)に全体でA320型機16体制を目指す。
就航予定路線は中部空港から新千歳、仙台、台湾の3路線。エアアジアは2011年全日空(ANA)と提携して成田空港を拠点に就航していたが、2013年に撤退した。
その後2014年にIT大手の楽天と提携し2016年日本市場に再参入する予定。
まとめ&補足
エアアジアは3年後、16機体制を計画している。これは関空T2を拠点とするピーチ・アビエーションと同じ規模だ。
ピーチ・アビエーションはすでに16機体制(2015年7月)で、関空T2の9スポットでは足りない状態になっている。
中部空港についてもエアアジアが16機体制なら、関空T2よりも大規模でないと処理できない。
しかし、エアアジアは一度日本から撤退して、中部空港のLCCターミナル建設も延期になった経緯がある。
エアアジアの就航は2016年4月なので、新LCCターミナルの建設は間に合わない。しかも、新LCCターミナルの計画規模すらはっきりしていない。
これは、中部空港の現在のターミナルビルの年間処理能力が1,700万人で、現状の年間利用者数980万人から逆算すると、今後、利用者が720万人増加しても現ターミナルで対応できるため、急いでLCCターミナルを建設する必要がないと判断されたためだろう。
関空LCCターミナル(T2)
関空第2ターミナルは2012年10月に日本初の本格的LCCターミナルとして開業した。ピーチ・アビエーションが使用し、年間利用者400万人。総事業費は約130億円、延床面積は約3万6000平米、駐機場9スポット。
ピーチ・アビエーションは現在16機のエアバスA320型機を保有、2017年度までに20機まで増加させる計画で、那覇空港を第2拠点とする。
現在、関空T2はLCC利用者が急増したため、増築し2017年1月に供用開始した。
関空T2増築の総事業費は130億円で従来のT2と向かい合わせの位置に建設され年間利用者は400万人を想定している。
関空T2増築後は年間800万人の利用者を計画している。
成田空港LCCターミナル
LCC向け第三ターミナルを2015年4月に開業。初年度550万人の利用を想定、その後は750万人利用の計画。総事業費は200億円。延床面積は6万6000平米。
ジェットスタージャパン、バニラエア、春秋航空日本などが就航している。