ANA株主優待券は、
毎年3月末と9月末時点で1,000株以上の現物株を保有している株主に配られ、ANAの片道普通運賃が50%引きになる。
2015年上半期までは3,000円台で売買されていたが、2015年下半期には6,000円を超えてきた。
2016年には4,000円程度なっている。
ANAの株主優待券の価格推移
2010年 8,000円
2011年 8,000円
2012年 6,000円 (LCCピーチ就航)
2013年 4,000円
2014年 3,000円
2015年 3,000円(上半期)
2015年 6,000円(下半期)
2016年 4,000円
ANAの株主優待券が値上がりした理由
2015年3月の株主に配られる株主優待券からスクラッチ式となり、使い方が変更になった。そのため、新券(2016年5月期限)は不人気となり、有効期間の短い旧券(2015年11月期限)の方が値段が高いという逆転現象が起きていた。
業者も新券(2016年5月期限)の購入を減らしていたため、旧券の流通量がすくなくなると、ANAの株主優待券そのものが不足しだした。
ANAの株価が上昇したため個人株主が売却した可能性がある。ANAの株価は2013年の200円から、2015年には400円を一時突破した。この過程で個人株主が売却し、逆に機関投資家は大量に買った可能性がある。
株主優待券は1000株保有の個人株主に1枚発行される。例えば、1000人の個人株主が1000株ずつ保有すると、合計で100万株保有することになり、株主優待券は合計で1000枚発行される。しかし機関投資家が1社で100万株保有すると、254枚しか発行されない。
つまり個人投資家が売却して、機関投資家が大量保有すると、株主優待券の発行枚数は1000枚から254枚に減少する可能性がある。
今後の予想(2015年11月15日に株主優待券が配達され流通量が増加)
ANAの株価は370円近辺でここ数年の高値で推移している。引き続き個人株主は売却し、機関投資家が購入すると思われるので株主優待券の発行枚数が減少すると考えられる。
2015年11月15日から株主優待券が届き始めた。今後、流通量が増加するので、2015年11月末までは値段が落ち着く可能性がある。しかし、例年通りなら12月に入ると年末年始の需要で再び値上がりする可能性がある。
またANAは2016年6月1日以降、お盆、年末年始の期間、株主優待券で購入できる座席数を制限するので、株主優待券の相場に影響する可能性がある。