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茨城空港は好調なのか?年間利用者55万人(2015年度)

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出典 茨城県

茨城空港は2010年3月に自衛隊百里基地との共用空港として開港した。通常「茨城空港」というが、正式名称は百里飛行場である。

民間機利用のため、新に2,700m滑走路1本を増設し2,700m滑走路2本となった。

開業当初から、ANAやJALの国内大手エアラインは就航せず、苦戦が予想された。国内線は基本的にスカイマークのみとなっている。

 

滑走路や空港用地は国有で、空港自体も国管理の国営空港だが、茨城県も滑走路建設費用220億円のうち70億円を負担した。

また、ターミナルビル(建設費33億円)、駐車場などの空港施設の運営は茨城県と茨城開発公社が担当するという空港である。

空港利用者数

年度 利用者数合計 (国内線) (国際線)
2010年度 20万人 10万人 11万人
2011年度 29万人 24万人 6万人
2012年度 41万人 31万人 10万人
2013年度 39万人 29万人 10万人
2014年度 54万人 42万人 12万人
2015年度 55万人 40万人 15万人

2010年度の空港利用者数約20万人から2015年度には55万人と約2.5倍に利用者は増加している。

利用者数は、順調に増加してきたが、2014年からは54万人程度で利用者数は伸びていない。これは、スカイマークの経営難が影響した可能性がある。

 

茨城空港(百里飛行場)の収支

空港の収支には航空系(着陸料など)と非航空系(ターミナルビルの売上など)の2つに分かれる。

航空系事業

航空系事業
営業収益 営業費用 営業損益 経常損益
1億8300万円 3億3600万円 △1億5300万円 △4200万円

非航空系

非航空系事業
売上高 営業費用 営業損益 経常損益
4億9000万円 4億7100万円 1900万円 2400万円

合計

航空系事業+非航空系事業
営業収益 営業費用 営業損益 経常損益
6億7300万円 8億700万円 1億3400万円 △1900万円

 

空港の収支は航空系事業は赤字、非航空系事業は黒字で、合計で年間1,900万円の赤字となっている。

茨城空港が好調の理由

  • 北関東の栃木県、群馬県には空港がなく、広範囲から集客できた。無料駐車場1,300台を設置し、車アクセスの利用者には利便性がいい。
  • スカイマークや海外LCC航空が就航しており、航空運賃が比較的安い。
  • 茨城県は、2015年に利用者3万人にカタログギフトなど1人9,000円相当の利用者特典キャンペーンを実施した。

茨城県の空港利用促進費用は2014年で約5億2000万円、2015年で約6億4000万円と言われる。

 

まとめ

茨城空港の利用者数は2015年度で55万人となっている。一見好調のように見えるが、羽田空港の年間利用者数が7,500万人あり、茨城空港は100分の1以下の利用者数しかいない。

さらに茨城県が空港利用キャンペーンで年間5億円~6億円の費用を負担している。

空港自体の収支は年間1,900万円の赤字と赤字額は小さいが、県の5億円~6億円のキャンペーン費用を経費と考えると実質年間5億円~6億円の赤字経営と言える。

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