神戸新聞(2016年2月14日)は「大阪-東京間、飛行機ピンチ 新幹線シェア85%」と報道した。
しかし、羽田空港~伊丹空港路線の利用者数は絶対的に多いように見えるが、実際はどうなのか?
東京~大阪の飛行機の年間利用者数
路線 | 年間利用者数 |
羽田空港=伊丹空港 | 522万人 |
羽田空港=関西空港 | 110万人 |
羽田空港=神戸空港 | 89万人 |
成田空港=伊丹空港 | 47万人 |
合計 | 721万人(768万人 成田を含む) |
羽田空港~関西3空港の利用者は年間721万人
まとめ
シェア的には新幹線85%飛行機15%と圧倒的に新幹線有利で、飛行機が劣勢のように思える。
しかし、東京~大阪の年間移動者は延べ4,800万人と母数が大きいので、飛行機のシェア15%でも、年間利用者721万人と国内航空路線の中で上位路線になっている。
飛行機の路線は年間利用者が100万人もいれば路線維持はできるので、リニア開通前に、東京~大阪の航空路線がなくなることはないだろう。
もし東京~大阪の航空路線がなくなれば?
現在、羽田~伊丹の便数は、1日30便60往復となっている。これは羽田空港の発着回数に換算すると年間21,900回分になる。
羽田~伊丹路線を廃止あるいは減便して、羽田空港の国際便発着枠に振り替えることもできる。
現在、羽田空港では建設費1兆円の第5滑走路(E滑走路)の建設を検討している。
リニア開通で、東京~大阪間の飛行機利用者が減少することを考慮して、羽田~伊丹路線を廃止すれば、羽田空港の発着枠を年間約2万回捻出できる。
そうすれば、1兆円もかけて新規の滑走路を建設する必要はない。