
新入社員として会社で働き始めると、仕事そのものだけでなく、「上司や先輩とどう話せばいいのか」「どんな振る舞いをすればいいのか」と悩むことがあります。
特に新入社員の場合、仕事の知識や経験が少ないからこそ、基本的なビジネスマナーやコミュニケーションが重要になります。
そこで今回は、接客のプロであるCA(客室乗務員)も実践している考え方を参考に、新入社員が覚えておきたいビジネスマナーと上司との会話術を紹介します。
ビジネスマナーというと、「敬語を正しく使う」「名刺交換をきちんとする」といった形式的なルールをイメージする人も多いでしょう。
しかし、仕事で重要なのは、相手に「この人に任せても大丈夫」と感じてもらうことです。
そのためには、
- 明るくあいさつする
- 相手の話を最後まで聞く
- 返事をする
- 分からないことをそのままにしない
- 約束や期限を守る
- 報告・連絡・相談をする
といった基本的な行動が大切です。
これはCAの接客にも通じる考え方です。
相手が何を求めているのかを考え、先回りして対応することで、安心感につながります。
新入社員が最も簡単に実践できるのが「あいさつ」です。
上司や先輩とすれ違ったときは、相手から声をかけられるのを待つのではなく、自分から「おはようございます」「お疲れさまです」と声をかけるようにしましょう。
あいさつをするときは、相手の顔を見ることもポイントです。
小さな声で下を向いたままでは、せっかくのあいさつも伝わりにくくなります。
「明るく、相手を見て、はっきりと」
この3つを意識するだけでも印象は変わります。
仕事では、上司から突然話しかけられることがあります。
そのときにスマートフォンやパソコンの画面を見たまま返事をするのではなく、いったん相手に顔を向けましょう。
「はい」
と返事をしてから話を聞くことが基本です。
忙しい場合でも、
「はい、今大丈夫です」
「申し訳ありません。あと5分ほどで終わりますので、その後でもよろしいでしょうか」
など、相手に状況を伝えることが大切です。
新入社員なら、分からないことがあるのは当然です。
むしろ問題なのは、分からないことを分からないままにしてしまうことです。
例えば、
「すみません、分かりません」
だけで終わらせるのではなく、
「申し訳ありません。まだ理解できていないので、もう一度教えていただけますか」
と伝えると、前向きな印象になります。
さらに、
「○○という理解で合っていますか?」
と自分なりの理解を確認すれば、仕事を覚えるスピードも上がります。
上司に質問するときは、話を長くしすぎないことも重要です。
例えば、
「○○の資料について確認したいことがあります。現在、A案とB案で迷っています。私はA案がよいと思うのですが、どちらで進めればよいでしょうか?」
というように、
①何についての話なのか
②自分はどう考えているのか
③何を聞きたいのか
を整理して話します。
忙しい上司にとっても、非常に分かりやすい伝え方です。
仕事で問題が発生した場合、「もう少し自分で考えてから報告しよう」と思ってしまうことがあります。
しかし、問題が大きくなってから報告するより、早い段階で相談したほうが解決しやすいケースがあります。
例えば、
「現在ここまで進んでいますが、○○の部分で問題が発生しています。このままだと明日の期限に間に合わない可能性があります。どう対応すればよいでしょうか」
という伝え方です。
ポイントは、問題だけではなく、現在の状況や自分の考えも伝えることです。
CAの接客でも重要なのが、相手の要望を正確に確認することです。
仕事でも同じように、上司から指示を受けたら復唱して確認すると、聞き間違いを防ぐことができます。
例えば、
「確認ですが、今日の17時までに資料を作成し、○○さんに共有すればよろしいでしょうか?」
という形です。
一見すると少し丁寧すぎるように感じるかもしれません。
しかし、仕事では「言った・言わない」の行き違いを防ぐことが非常に重要です。
上司から仕事を教えてもらっているときは、メモを取るようにしましょう。
特に、
- 期限
- 数字
- 相手の名前
- 作業内容
- 注意点
などは、その場でメモしておくと安心です。
同じことを何度も聞くより、
「前回教えていただいた内容をメモしていますので、確認してから進めます」
という姿勢のほうが、仕事を覚えようとしていることが伝わります。
上司や先輩から仕事を教えてもらったときは、
「ありがとうございます」
と伝えましょう。
特別なことをしてもらったときだけではありません。
「教えていただいてありがとうございます」
「確認していただいてありがとうございます」
「助かりました。ありがとうございます」
など、感謝を言葉にするだけで、コミュニケーションが円滑になります。
CAの仕事では、お客様が何を求めているのかを考えながら対応することが重要です。
これは一般的な会社員の仕事にも応用できます。
例えば、上司から「この資料をコピーしておいて」と頼まれた場合、単純にコピーするだけではなく、
「何部必要なのか」
「いつまでに必要なのか」
「誰に渡すのか」
を確認しておけば、仕事をスムーズに進められます。
つまり、言われたことだけをするのではなく、相手が次に必要とすることを考えることがポイントです。
最後に、今回紹介したポイントをまとめます。
① 自分からあいさつする
② 話しかけられたら相手を見る
③ 分からないことは質問する
④ 質問するときは要点を整理する
⑤ 報告・連絡・相談は早めにする
⑥ 指示を受けたら復唱する
⑦ 感謝を言葉にする
どれも特別なスキルではありません。
しかし、こうした基本的な行動を毎日積み重ねることで、上司や先輩から「話しやすい」「仕事を任せやすい」と思ってもらえる可能性があります。
新入社員にとって、最初から完璧なビジネスマナーを身につける必要はありません。
まずは「相手の立場に立って考える」ことを意識することから始めてみてはいかがでしょうか。
補足
商品が品切れになっているとき、お客様に「申訳ございません、在庫がございません」ということが多い。しかし、それではお客様は在庫切れについて不満に思うだけ。
では、どのように対応したらいいのか?
飛行機の機内食で「ビーフ」と「チキン」を選択できる場合で、「ビーフ」が品切れしていた場合
1 「ビーフ」の盛り付けが美味しそうですね。(お客様の選択に共感)
2 「ビーフ」が品切れであることを説明する。(品切れの説明)
2 「チキン」の料理方法や産地を具体的に説明して、「チキン」をチョイスすることを納得してもらう。(別の選択肢のメリットを説明)
これを職場で応用すると、他部署の要望に答えられないとき、
1 相手の「要望」に共感する。
2 自分の部署の事情(要望に応えられないこと)を説明する。
3 最後に、別の選択肢を具体的に提案する。