2024年にスタートした新NISA制度。制度の大幅な拡充により、年間360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)、生涯で1,800万円までの非課税投資が可能となりました。
多くの人が「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を中心に運用しています。
| 項目 | 三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
|---|---|---|
| 投資対象 | 米国の大型株500社(S&P500指数) | 世界の株式約4,000銘柄(先進国+新興国を含む) |
| 地域構成 | 100%米国 | 約60%米国、約20%日本、約20%その他(先進国・新興国含む) |
| 信託報酬 | 年0.0814%以内 | 年0.05775%以内 |
| 過去リターン(5年年率) | 約15~17%前後(時期により変動) | 約10~12%前後(時期により変動) |
| 主な特徴 | 米国のGAFAやテック株中心。高成長を狙う | 世界全体に分散。米国以外の地域もカバーし、安定的な成長を目指す |
| 為替リスク | 米ドル建て資産のため、円換算時は為替変動の影響あり | 複数通貨に分散されるが、米ドルの影響が大きい |
| 投資スタイル | 成長株重視 | グローバルな市場平均を狙うインデックス投資 |
2024年にスタートした新NISA制度、中でも人気が集中しているのが、
- 三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
この2つのインデックスファンドです。
どちらも信託報酬が安く、運用実績も十分で、投資信託ランキングの上位常連。とはいえ、「どっちを積み立てるべきか?」で悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、それぞれの特徴・メリット・リスク、そして「20~30年の長期投資」における視点で、どちらが自分に合っているのかをじっくり考察していきます。
たしかに、過去の成績だけを見れば、S&P500の方がオール・カントリーよりも高パフォーマンスです。2010年代の米国株は非常に好調でした。
ただし、ここで重要な視点があります。
それは、今後20年~30年という長期スパンでは、過去と同じように米国が絶対的なリーダーであり続けるかどうかは不透明ということです。
たとえば、
- 米国の金利政策や経済減速
- テクノロジー株のバブルリスク
- 中国やインドなど新興国の台頭
などの変化が起きたとき、米国株100%のS&P500は、大きく影響を受けるリスクがあります。
一方で、オール・カントリーは世界の市場全体に分散されているため、ある地域が下落しても他の地域でカバーできる可能性が高いです。
「オール・カントリーも米国比率が60%以上あるなら、結局S&P500と変わらないのでは?」と思うかもしれません。
確かに、現在の組入比率ではS&P500に近い動きをします。しかし、決定的な違いは、「比率が自動で調整される」点にあります。
オール・カントリーの自動調整のメリット
- 米国が下落し、新興国が成長すれば、その構成比が変化する
- 各国の経済規模や株式時価総額に応じて「自動で最適化」される
- 投資家がリバランスする手間が不要
つまり、自分で市場の動向を読まなくても、世界全体の平均成長に乗ることができるのです。
以下に当てはまる人は、「S&P500」を中心に積み立てる戦略も合理的です。
- 米国企業の将来性を信じている
- 短期~中期でも高いリターンを狙いたい
- 世界経済ではなく、米国経済の動向に注目している
- 経済ニュースや相場にある程度興味がある
つまり、「リスクを取りに行く姿勢」が強く、攻めの運用スタイルを好む人です。
一方、以下に当てはまる人には「オール・カントリー」の方が安心できる選択でしょう。
- 投資初心者で、なるべく失敗したくない
- 世界全体の成長を広く取り込みたい
- 国や地域の将来予測に自信がない
- 長期の積立を前提に、安定感を重視したい
つまり、リスク分散を重視し、守りながら資産を育てたいタイプの人に向いています。
理論上、「S&P500」と「オール・カントリー(オルカン)」を組み合わせれば、地域分散によるリスク低減が期待できます。
しかし、実際にはそれほど単純ではないと感じるようになりました。
オール・カントリーは世界の株式に分散投資するファンドですが、米国株の比率が約6割を占めています。そのため、米国株が大きく下落すれば、オール・カントリーも当然、大きな影響を受けます。
逆に、長期的な株価上昇という点では、過去にはS&P500のパフォーマンスがオール・カントリーを上回る局面が多くありました。
こう考えると、オール・カントリーは「S&P500よりリスクが低く、リターンも低い」というより、「米国への集中投資を避ける代わりに、米国以外の市場も含めて幅広く保有するファンド」と考えたほうが適切だと思います。
個人的には、米国株の成長力を重視するのであればS&P500、特定の国に依存せず世界全体の成長を取り込みたいのであればオール・カントリー、というシンプルな選択でもよいのではないかと思うようになりました。
- S&P500:60%
- 日経平均連動インデックスファンド:40%
に落ち着きました。
(当ブログは情報提供のみを目的とし、読者にいかなる投資を勧めるものではありません。投資は自己責任・自己判断で行ってください。)