北海道って「海鮮が美味しい」イメージがある。
本土の高級寿司屋で食べた塩水のまま輸送されたミョウバン無添加の「利尻うに」(蝦夷馬糞ウニ)って最高に美味しい。
北海道に行けばもっと美味しくて安く食べれると思う。
しかし、実際に観光客が北海道(札幌)に行っても美味しい海鮮は食べれない。
札幌の寿司屋で根室港直送と宣伝しているが、実は根室は札幌から450km離れていて、トラック輸送で6時間以上かかる。当然、鮮度はそれほどいいものではない。
札幌の近くの港町と言えば小樽を思い浮かべる。
しかし、小樽港は「貨物港」なのだ。近くに漁港もあるが、最も水揚げが多いのは「冷凍スケソウダラ」だ。
小樽寿司を1万円以上で何度か食べたが、どうにも口に合わない。北海道の寿司屋は「赤酢」を使っているので、シャリが甘すぎるし、ネタがどうも美味しくない。
本土の人間と北海道の人間の味覚が違うのかもしれない。小樽は実は明治時代から「港湾労働者」と「炭鉱労働者」の街なのだ。
小樽より西の「うに」の有名な観光地に行った。
ここまでくれば、値段が高くても美味しい「うに丼」が食べれると思った。
しかし、出てきた「うに丼」の「うに」は冷凍を解凍したもので、まずかった。
いくら観光客だからと言って、これほど馬鹿にしたレストランはない。
結局、「すすきの」の高級店以外はほとんど行ったが美味しい海鮮は食べれなかった。
ラーメンもコーンとバターをトッピングして1,200円だが、カップラーメン程度の味だ。
観光客向けのレストランは全滅だったので、地元の人間が行列するビルの地下の「フルーツサンド」の店も行ったが、こちらも本土の高級スーパーで売っているサンドイッチの足元にも及ばない。
地元のOLさんが行く店を探したら、ビジネス街の地下にジンギスカン屋があった。700円という値段だったが、これは美味しかった。
しかし、札幌は分煙が進んでいないので、どうにも居酒屋風になってしまう。
観光客用の超有名なジンギスカンの店も行ったが、2,500円~3,000円で不味かった。
札幌の老舗ホテルのレストランは、なかなか美味しかった。
しかし、地元の人間にとっては親戚一同や同窓会で行くようなところなので、団体客が多くうるさかった。
北海道には美味しい海鮮はあるが、観光客が行っても美味しい料理は食べれない。
北海道は本土と味覚が違うのかもしれない。
実際、北海道の「赤飯」は「甘納豆」が入っている。寒いから「甘い」味付が好きなのかもしれない。
北海道で美味しい海鮮なんてテレビでやっているが、どうにも信用できない。
小樽寿司が美味しいって何十年も視聴者を騙してきたのはテレビだ。
北海道の魚市場の人と話していたら、本当は「毛ガニ」の方が美味しいけど観光客には見栄えのいい「タラバガニ」を勧めていると言っていた。
これは「毛ガニ」と「タラバガニ」の味も分からない本土の観光客が「タラバガニ」を買うので、そうなっているのかもしれない。
しかし、地元の人間も「本当に美味しいもの」を観光客に進めるべきではないか?
したがって「タラバガニ」を推している「ツアー」や「レストラン」は信用できない。
北海道の美味しい食材は本土の方に運ばれることが多いのかもしれない。
北海道で美味しいレストランを探すのは時間の無駄だ。
ススキノの1人2万円以上の店ならおいしいかもしれないが、札幌の全体的な料理のレベルが低いので行く気もしない。
その土地の食事のレベルはそこに暮らす住民のレベルで決まる。北海道の住民が食べるのは700円くらいのジンギスカン。最近ではスープカレーが人気らしい。
2,000円~5,000円の観光客用のレストランよりも700円くらいの地下の店の方が美味しい。
なぜ地下の店が美味しいかと言うと、地下や2階の店の方が家賃が安く、安くて美味しい料理を出すことができ、それが地元民に人気になって、お店が繁盛することが多いからだ。
北海道では家賃の高い1階のレストランは「観光客用」の高くて不味い店が多い。
まあ、フルーツサンドの店も地下だが、不味い。これは、北海道の人間と本土の人間の味覚の差かもしれない。
結局、料理は、地元の人間のレベルによって旨い不味いが決まってしまう。
そういう意味で言うと、北海道の場合、地下の店の「700円くらいジンギスカン」以外美味しい料理はない。