2014年 地区(都市)別年間売上高
全国 | 6兆2124億円 |
札幌 | 1552億円 |
仙台 | 876億円 |
東京 | 1兆5772億円 |
横浜 | 3688億円 |
名古屋 | 3940億円 |
京都 | 2627億円 |
大阪 | 8462億円 |
神戸 | 1625億円 |
広島 | 1338億円 |
福岡 | 2070億円 |
デパート売上の増加率は東京1.5%、名古屋3.1%、大阪3.3%、福岡2.4%と三大都市中心に2~3%の伸びとなっている。
株高による資産効果で富裕層の消費や訪日外国人の増加の影響と思われる。
今後のデパート業界は?
東京、名古屋、大阪などの大都市では1店舗の年間売上1,000億円以上の巨大店舗があり、今後も存続できると思われる。
一方で地方都市のデパートの売上は1店舗200億円程度の店もあり、郊外SCやネット販売との競合により苦戦が続く。
顧客の囲い込みが進む
デパートでは購入金額が多いと還元率の高いポイントカードを発行するなど、顧客の囲い込みが進んでいる。
プライベートブランドの拡大
他店舗との競合しないプライベートブランドを導入が拡大している。
統計上の注意
デパートの外商売上の比率は10~30%になっている。郊外のサテライト店の売上も都心の本店の売上に算入される場合がある。
訪日外国人の購入
訪日外国人の増加により、貴金属や化粧品などが増加している。2014年から免税対象商品や手続きが簡略化されたことで、訪日外国人の消費が拡大している。
特に東京大阪の大都市圏は訪日外国人が多く、それも大都市圏のデパート売上の増加の要因になっている。
地方デパートが苦戦してる理由
地方の交通手段は自動車が主だが、地方デパートは市街地に立地し、駐車場の確保がしにくい。
地方の郊外SCは駐車場3,000台規模のものが多く、消費者がアクセスしやすい。日常の買い物は郊外のSCがするようになった。
また、ネット販売が普及し、地方からでも大都市のデパートのネット販売で購入し、そのまま贈答として贈ることができようになった。
デパートで安く買う方法
株主になり、株主優待券を利用すると5~10%安くなる。決算月は2月末、8月末のことが多く、その決算月の権利確定日に現物で株を保有していなければならない。
デパートの「友の会」に入会する。毎月1万円積み立て年間12万円を積み立てると13万円分の買い物券と交換できる。年率換算約8%の割引となる。
デパートのカード会員に入会する。年間の買い物金額に応じて3%~5%のポイントが貯まる。
株主優待券10%割引と「友の会」約8%割引を併用できるデパートもあり、合計で約18%の割引となる。
まとめ&補足
都会のデパートは1店舗で年間売上1000億円以上の店舗もあり、引き続き存続できるだろう。
デパート1店舗の商圏人口は50万人と言われ、地方都市にはデパートは1店舗しか残らないことが多い。引き続き、郊外SCやネット販売との競合が続き苦戦が予想される。