65歳から95歳まで、30年間生活すると仮定すると、老後資金は「毎月いくら不足するか」で考えると分かりやすいです。
2026年度の年金額を基準に、ざっくり試算すると以下のイメージです。国民年金の満額は月7万608円、厚生年金は夫婦2人分の標準的な年金額が月23万7,279円です。
2026年度の「標準的な年金額」は夫婦2人で月23万7,279円です。
一方、2024年の65歳以上夫婦のみ無職世帯では、可処分所得が月22万2,462円、消費支出が月25万6,521円で、月約3.4万円の赤字でした。
この赤字が30年間続くと、
3.4万円 × 12カ月 × 30年 ≒ 1,224万円
となります。
例えば、65歳以降の年金を月15万円、生活費を月15万円とすると、
- 年金:15万円
- 生活費:15万円
- 毎月の不足:ほぼ0円
- 30年間:基本的な生活費については大きな取り崩しなし
ただし、住宅修繕、車、旅行、医療・介護、家電買い替えなどの臨時支出があります。
そのため、500万~1,500万円程度の金融資産があると安心感が大きくなります。
夫婦2人暮らしで、生活費を月25万円と仮定します。
年金:月14.1万円
生活費:月25万円
毎月の不足:約10.9万円
年間不足:約131万円
30年間:約3,924万円
したがって、国民年金だけなら約3,900万~4,000万円が一つの目安になります。
※2026年度の国民年金満額は1人月7万608円、夫婦2人で月約14.1万円です。
1人暮らしで、生活費を月15万円と仮定します。
- 年金:月7.1万円
- 生活費:月15万円
- 毎月の不足:約7.9万円
- 年間不足:約95万円
- 30年間:約2,844万円
したがって、国民年金だけなら約2,800万~3,000万円が一つの目安になります。
| ケース | 65~95歳の必要資金の目安 | ゆとりある生活 |
|---|---|---|
| 厚生年金・夫婦 | 約1,200万円前後 | 約2,200万円前後 |
| 厚生年金・単身 | 約500~1,500万円 | 約1,500~2,500万円 |
| 国民年金・夫婦 | 約3,900~4,000万円 | 約4,900~5,000万円 |
| 国民年金・単身 | 約2,800~3,000万円 | 約3,800~4,000万円 |
結論としては、「老後2,000万円問題」は全員に2,000万円必要という意味ではありません。
むしろ、
老後資金=(毎月の生活費-手取り年金)×12×30年+臨時支出
で計算するのが最も分かりやすいです。
なお、上記は2026年時点の年金額・生活費を30年間固定する単純計算です。実際には年金額も物価も変動し、税金・社会保険料もかかるため、個人の年金見込額を使って計算する方が正確です。年金は原則65歳から受給できます。