飛行機の機内の空気は安全なのか?
イギリス公共放送BBCが「飛行機の機内の空気の安全性」に関する記事をHPで公開した。
「How safe is air quality on commercial planes?」
スポンサーリンク
飛行機の機内の空気の特徴
飛行機は高度1万メートルを飛行するが、外気温度は、-40℃~-50℃の超低温になる。
一般に、気温は高度が100m上昇すると0.6℃下がる。1万メートル上空なら地上と比較して60℃下がることになる。
例えば、地上の気温が20℃の場合、1万メートルでは-40℃となる。
また、気圧も上空1万メートルでは約260hPa(ヘクトパスカル)となる。
高度1万メートルの「外気温度は-40℃~-50℃」、「気圧は約260hPa(ヘクトパスカル)」なので、そのまま飛行機の機内に取り込むことはできない。
そこで、外気を圧縮して、気圧を800Pa(ヘクトパスカル)まで上げる。気圧が上がれば温度も上がり、28℃くらいになる。
これだと機内の温度が上がりすぎるので、24℃くらいまで冷却して機内に取り込んでいる。
飛行機の外気の圧縮方法
飛行機は高度1万メートルでは外気を取り込んで、260hPa(ヘクトパスカル)から800hPa(ヘクトパスカル)まで圧縮する。
この圧縮をジェットエンジンを使っている。
具体的には、ジェットエンジンの前方のファンから空気を取り入れ、圧縮した後、空気は「機内(Bleed Air)」と「エンジン燃焼室」へ行く2つのルートに分かれる。
ジェットエンジンで燃焼させる前の空気を機内に取り込んでいるので綺麗と思われている。
しかし、空気がジェットエンジンを通過しているので、ジェットエンジンから潤滑油(エンジンオイル)が混入する危険性が指摘されている。
ボーイング787は電気モーターで圧縮
ボーイング787は機内空気をジェットエンジンで圧縮するのではなく、電気モーターで圧縮している。
したがって、ボーイング787の機内空気にはジェットエンジンの潤滑油(エンジンオイル)が混入する可能性は極めて少ない。