2024年にスタートした新NISA制度。制度の大幅な拡充により、年間360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)、生涯で1,800万円までの非課税投資が可能となり、多くの投資家が「待ってました!」とばかりに資金を投入しました。
多くの人が「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を中心に運用しています。
投資対象 | 投資額 | 割合(%) | 主な特徴 |
---|---|---|---|
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 800万円 | 約44% | 日本を代表する225銘柄に投資。為替リスクなし、円建てで安定性あり。 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 1,000万円 | 約56% | 米国大型株500銘柄に集中。高成長・世界の覇権国への投資。米ドル建て資産。 |
合計 | 1,800万円 | 100% | 株式のみ。米国+日本に集中した構成。 |
ファンド名 | 投資対象 | 割合 | 金額 | 備考 |
---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 日本大型株 | 28% | 500万円 | 円建て。為替リスクなし |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国大型株 | 28% | 500万円 | 成長重視。米ドル建て |
SBI 日本高配当株式(分配型) | 日本高配当株 | 28% | 500万円 | 配当重視。円建て。年4回分配 |
SBI・S・米国高配当株式(分配型) | 米国高配当株 | 0% | 万円 | 配当重視。米ドル建て。年4回分配 |
iFreeETF FANG+(316A ETF) | 米国大型株 | 10% | 200万円 | 成長重視。米ドル建て |
SBI-SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし) | 金 | 6% | 100万円 | 金投資 |
合計 | ― | 100% | 1,800万円 |
2025年時点で、日米の高配当株インデックスに投資することにしました。
インデックスファンドの価格が上昇して、資産が増えるが、それは「数字」だけで、現実的な利益が実感できない。
そこで「高配当インデックスファンド」を組み込むことで、「株価の上昇」を実感できるようにした。
ファンドの定額取り崩しでもいいが、心理的に「資産が減少」するのは好みではない。
また、SBI-SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)へも投資する。
コアサテライト戦略
サテライトとして「iFreeETF FANG+(316A ETF)」を組み込むことで、値動きの大きい「「iFreeETF FANG+(316A ETF)」のリスクを最小限としながら、株価上昇のメリットを享受できるポートフォリオとした。
項目 | 三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
---|---|---|
投資対象 | 米国の大型株500社(S&P500指数) | 世界の株式約4,000銘柄(先進国+新興国を含む) |
地域構成 | 100%米国 | 約60%米国、約20%日本、約20%その他(先進国・新興国含む) |
信託報酬 | 年0.0814%以内 | 年0.05775%以内 |
過去リターン(5年年率) | 約15~17%前後(時期により変動) | 約10~12%前後(時期により変動) |
主な特徴 | 米国のGAFAやテック株中心。高成長を狙う | 世界全体に分散。米国以外の地域もカバーし、安定的な成長を目指す |
為替リスク | 米ドル建て資産のため、円換算時は為替変動の影響あり | 複数通貨に分散されるが、米ドルの影響が大きい |
投資スタイル | 成長株重視 | グローバルな市場平均を狙うインデックス投資 |
項目 | SBI 日本高配当株式(分配型) | SBI・S・米国高配当株式(分配型) |
---|---|---|
投資対象 | 日本の高配当株式 | 米国の高配当株式 |
分配回数 | 年4回 | 年4回 |
信託報酬 | 0.099% | 0.1227%程度 |
主な特徴 | 安定した配当収入を狙い、日本株の高配当企業に投資 | 配当利回り重視で米国の高配当企業に投資 |
投資地域 | 日本 | 米国 |
為替リスク | 円建て。為替リスクなし | 米ドル建て。為替変動リスクあり |
投資銘柄数 | 約100〜150銘柄 | 約100〜150銘柄 |
過去のリターン(目安) | 3~6%(市場環境による) | 3~6%(市場環境による) |
2024年にスタートした新NISA制度、中でも人気が集中しているのが、
- 三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- 三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
この2つのインデックスファンドです。
どちらも信託報酬が安く、運用実績も十分で、投資信託ランキングの上位常連。とはいえ、「どっちを積み立てるべきか?」で悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、それぞれの特徴・メリット・リスク、そして「20~30年の長期投資」における視点で、どちらが自分に合っているのかをじっくり考察していきます。
たしかに、過去の成績だけを見れば、S&P500の方がオール・カントリーよりも高パフォーマンスです。2010年代の米国株は非常に好調でした。
ただし、ここで重要な視点があります。
それは、今後20年~30年という長期スパンでは、過去と同じように米国が絶対的なリーダーであり続けるかどうかは不透明ということです。
たとえば、
- 米国の金利政策や経済減速
- テクノロジー株のバブルリスク
- 中国やインドなど新興国の台頭
などの変化が起きたとき、米国株100%のS&P500は、大きく影響を受けるリスクがあります。
一方で、オール・カントリーは世界の市場全体に分散されているため、ある地域が下落しても他の地域でカバーできる可能性が高いです。
「オール・カントリーも米国比率が60%以上あるなら、結局S&P500と変わらないのでは?」と思うかもしれません。
確かに、現在の組入比率ではS&P500に近い動きをします。しかし、決定的な違いは、「比率が自動で調整される」点にあります。
オール・カントリーの自動調整のメリット
- 米国が下落し、新興国が成長すれば、その構成比が変化する
- 各国の経済規模や株式時価総額に応じて「自動で最適化」される
- 投資家がリバランスする手間が不要
つまり、自分で市場の動向を読まなくても、世界全体の平均成長に乗ることができるのです。
以下に当てはまる人は、「S&P500」を中心に積み立てる戦略も合理的です。
- 米国企業の将来性を信じている
- 短期~中期でも高いリターンを狙いたい
- 世界経済ではなく、米国経済の動向に注目している
- 経済ニュースや相場にある程度興味がある
つまり、「リスクを取りに行く姿勢」が強く、攻めの運用スタイルを好む人です。
一方、以下に当てはまる人には「オール・カントリー」の方が安心できる選択でしょう。
- 投資初心者で、なるべく失敗したくない
- 世界全体の成長を広く取り込みたい
- 国や地域の将来予測に自信がない
- 長期の積立を前提に、安定感を重視したい
つまり、リスク分散を重視し、守りながら資産を育てたいタイプの人に向いています。
当ブログは情報提供のみを目的とし、読者にいかなる投資を勧めるものではありません。投資は自己責任・自己判断で行ってください。