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台湾地震 マンション倒壊の原因 一斗缶が原因なのか?

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2016年2月6日 台湾でマグニチュード6.4、震度6の地震が発生した

台南市では16階建てマンションが倒壊した。お見舞い申し上げます。

 

マンション倒壊の原因は?

マンション倒壊現場では、コンクリートの中から一斗缶が露出しており、欠陥住宅、手抜き工事によりマンションが倒壊したと報道されている。

恐らく欠陥住宅、手抜き工事が原因と思われるが、別の要因も加わった可能性もある。

 

高層建築はラーメン構造

高層建築はラーメン構造で設計されている。これは建物を「柱」と「梁」で支える方式で、床は、建物を支える部材とは考えてはいない。

つまり、高層建築の場合、床がなくても、または床が強度不足でも建物は壊れない。

今回の場合、一斗缶がコンクリートの中から発見されている。床スラブの標準的な厚さは15cm~20cmなので、一斗缶の縦のサイズ35cmを考えると、発見されたのは床ではなく「柱」か「梁」と考えられる。

やはり、「柱」や「梁」に一斗缶を入れたため強度不足により倒壊した可能性がある。しかし一斗缶部分の表面のコンクリートは剥離しているが、そこで「せん断」破壊された形跡がない。

一斗缶を入れたことで強度不足になったなら、一斗缶部分で「せん断」破壊されるはずだ。

 

韓国の三豊百貨店崩壊との違い

1995年、韓国の三豊百貨店(5階建)が崩壊した。三豊百貨店の場合、両端部分以外の建物は粉々になって跡形がなくなっているのに対して、台湾のマンション倒壊は一応建物の形が残っている。

韓国のデパートは柱のない大空間があるので、粉々に崩壊した可能性もあるが、台湾のマンションとの違いが気になる。

台湾の倒壊マンションの場合、梁や柱は表面のコンクリートが剥離して一斗缶が露出しているが、そこで「せん断」破壊されていない。

台湾のマンション倒壊の原因は、一斗缶を入れた部分ではない可能性がある。

 

帯筋の不足か?

鉄筋コンクリートの柱の中には、縦方向に主筋という鉄筋を入れる。その主筋が地震の水平力で膨らんだりしないように、横方向に主筋を帯のように巻く「帯筋」を入れる。

「帯筋」は地震による「せん断」破壊に抵抗する重要な鉄筋だ。

しかし、台湾のマンションの場合、報道写真では、「主筋」は確認できるが、「帯筋」があまり見当たらない。この「帯筋」が不足していた可能性がある。

 

長周期地震動

長周期地震動と言って、地震の振幅と建物がもつ固有の振動数が一致した場合、周囲の建物は無事でも特定の高さの建物だけが共振を起こして倒壊する可能性もある。

 

まとめ&補足

台湾の倒壊マンションは韓国の三豊百貨店と違い、建物の形がある程度残っている。一斗缶が入った柱や梁は表面のコンクリートの剥離はあるが、一斗缶部分で「せん断」破壊された形跡がない。

もし、中層高層階の梁や柱の中にある一斗缶が原因なら、中層高層階から崩壊して、韓国の三豊百貨店のように、建物は粉々なっているはずだ。

つまり、台湾のマンションは低層階の柱が地震の水平力で「せん断」破壊され、そのまま、建物が横倒しになったと考えられる。

もちろん、マンション低層階の柱や梁にも一斗缶が入れられいて強度不足から「せん断」破壊して倒壊したという可能性はある。

一部情報ではこのマンションの1階部分は商店が入居していたという。商店ということで、柱の本数がすくなかったり、柱の太さが足りなかった可能性がある。

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