2015年の世界のメーカー別スマホ出荷台数
順位 | メーカー | 国名 | 出荷台数 | シェア |
1位 | サムスン | 韓国 | 3億2500万台 | 23% |
2位 | アップル | 米国 | 2億3000万台 | 16% |
3位 | Huawei | 中国 | 1億800万台 | 7% |
4位 | Lenovo | 中国 | 7480万台 | 5% |
5位 | Xiaomi | 中国 | 7080万台 | 5% |
その他 | 6億2430万台 | 44% | ||
合計 | 14億3290万円 | 100% |
ちなみに、ソニーのスマホ出荷台数は2015年4月~2016年3月期で2,490万台となっている。
また、同社のモバイル・セグメントの売上は1兆1275億円で614億円の赤字となっている。
中国製スマホ
まだまた、中国製品は「性能が悪い」「粗悪品」というイメージがある。特に、食品については、中国産は安全性などの問題が指摘されている。
しかし、一部のデジタル製品、特にスマホについては、日本メーカーの3倍~5倍の出荷台数となっている。
Huawei P9 lite
SIMフリー端末として、日本でも人気のスマホ 「Huawei P9 lite」を購入してみて、その完成度に驚いた。
「Huawei P9 lite」はスペック的には、「Sony Xperia XA」よりもわずかに上回っている程度だ。しかし、「Huawei P9 lite」には指紋認証センサーがあり、バッテリーも3,000mAhと大容量となっている。
実際に使用してみると、Huawei P9 liteの指紋認証は速く、認証失敗も少ない。
また、バッテリーは3,000mAhなので、朝から使って夕方6時でもバッテリーは40%~50%となっている。夜の10時くらいでも20%~30%の残量で、バッテリーの持ちはいい。
単に、バッテリーが大容量というだけでなく、消費電力を細かく省エネ設定でき、その技術力はすごいと思った。
スペック比較
SONY XPERIA XA | HUAWEI P9 LITE | FREETEL REI | |
Antutu | 約47,000 | 約54,000 | 約36,000 |
液晶サイズ | 5インチ | 5.2インチ | 5.2インチ |
解像度 | 1,280×720 | 1,920×1,080 | 1,920×1,080 |
CPU | オクタコア | オクタコア | オクタコア |
RAM | 2GB | 2GB | 2GB |
ストレージ | 16GB | 16GB | 32GB |
カメラ | 1,300万画素 | 1,300万画素 | 1,300万画素 |
バッテリー | 2,300mAh | 3,000mAh | 2,800mAh |
指紋センサー | 無し | 有り | 有り |
価格 | 2万5000円(香港) | 2万5000円 | 2万円~3万円 |
上の写真はスマホ背面のカバーで、樹脂製素材だが、触っても実物を見てもアルミのように思える。この加工技術はすごいとしか言いようがない。
中国製だから、細かな配慮はないと思っていたが、箱もすごかった。シールを剥がすと「VOID」と跡が出てくる。それだけではなくシールを貼る位置も決まっていて、シールを貼る部分の箱の表面加工はそれ以外とは違っている。
液晶のは保護シールが出荷段階で貼ってあるし、プラスチックの透明ケースも付属している。
まとめ
Huawei P9 liteを見て、もう日本メーカーは中国製品に太刀打ちできないと思った。
Sony Xperia arc、Xperia NX、Xperia M2、と3台のソニー製スマホを使ってきたが、Huawei P9 liteの完成度の高さは、Xperiaのミドルレンジモデルを超えている。
ソニー的には、ミドルレンジのスマホの完成度を高めれば、上位機種が売れないという判断から、ソニーのミドルレンジスマホは中途半端な仕様になっている。
ソニーは日本では高価格帯のスマホしか販売していない。実際、「Xperia M2」や「Xperia XA」のミドルレンジスマホは日本では発売されていない。
このようにソニーは上位機種中心の販売戦略をとっているが、それでもスマホ部門は2015年に614億円の赤字となっている。
今の競争は技術力というよりも、いかに部品を安く調達するかという、調達力の競争だ。この点、ソニーは完全に中国メーカーに負けている。それは、販売量が少ないからだ。
ソニーはミドルレンジのスマホの販売を縮小しているが、かといって上位機種で利益がでているわけではない。上位機種はiPhoneとの競争で負け、ミドルレンジは中国製スマホに負けているのが現実だ。
ソニーに足りないのは部品を安く買う調達力だ。それを強化するには販売台数を多くするしかない。上位機種の販売ではiPhoneに負け、販売台数は少ない。今の上位機種中心の販売戦略ではソニーの復活はありえない。
まだ、ミドルレンジあれば、中国メーカーに勝てる要素はある。海外版の「Sony Xperia XA」に指紋認証を付けて、バッテリーを3,000mAhにして、国内販売すれば、販売台数が伸びてコストダウンできるはずだ。それがソニーのラストチャンスだろう。
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